池田公三「歩みと決意」

小学校教師として32年、教育の国家統制の流れに抗して、一人ひとりの子どもを大切にする教育に取り組み、保護者や教員仲間と力を合わせてきました。

北海道大学経済学部を卒業後、一度は企業に就職したのですが、三菱自動車本社の資金部で様々な「支払い」に携わっていましたので、自民党への政治資金の流れが見えた一幕も。5年ほど、この会社に勤めましたが、やはり子どもたちの笑顔に接していたいと退職し、教師の道に進みました。

教員時代は組合の仲間たちと、教育研究に打ち込み、時には論争もありましたが、なにより子どもたちの成長とともに充実した時間を過ごすことが出来ました。

教師を定年退職した後は、強く推薦を受け2011年に福生市議会議員に押し上げていただきました。当時、福生市の中学校は給食を実施しておらず、お弁当か、都度有料のランチ方式でした。保護者の方々から「子どもから『お昼になると教室から姿を消して、水だけ飲んでいる子がいる』と聞きます」などの声が届きました。

私は日本共産党の市議会議員として、「福生市でも中学校給食実現を」の政策を掲げました。この運動は福生市で大きく広がり、日常的にスーパーの前などで署名行動が行われました。当初、市長は後ろ向きでしたが、ついに2017年の2学期から中学校給食が開始されたのです。本当は各校に調理室を置く「自校方式」がよかったので、センター方式とされたのは残念でしたが、保護者の願いが市政を動かしたと実感しました。

その後、私は「今度は給食無償化を」と掲げました。福生市の財政力であれば、実施はすぐにも可能と主張しましたが、今年度から東京都が補助を行うことになり、福生市、青梅市、瑞穂町では4月から、その他の自治体も年度内には実現のめどが立ちました。以前は「国がやること」と冷たかった市政(と都政)が態度を変えたことは評価したいと思います。

憲法26条は「義務教育はこれを無償とする」と定めています。この精神を実際の政治の場で一つ一つ具体化していきたいと思います。高校や大学、専門学校にはまだ多額の費用が掛かります。その一方で先生たちは業務に忙殺され、子どもたちに向き合う時間がなかなかとれません。文部科学省は「小さい学校は統廃合を」と旗を振っています。

私はみなさんと教育はどうあるべきかと考えながら、子どもたちの未来を切り開けるような政治をつくっていきたいと思います。どうか、ご意見をお寄せください。